小児救急の実態
小児科の先生から、「小児科の救急では100人いて、本当に重症な1-2人を見つけるのが大事」と言われました。
実際、小児救急、特にwalk-inでは、「虫に刺された」「熱が出た」と軽症なものが多かった印象でした。
総務省消防庁のデータでも、救急搬送において、成人と比較して軽症例が1.6倍、中等症が1/2、重症が1/5と軽症例が多いです。

「こんなんで受診するなよ」「親が不安なだけなんだよな」と研修医時代に思ったことがある方は多いのではないでしょうか。
実際に、ごく軽症で親の不安のために受診につながっているケースもあると思われます。
しかし、小児救急では、発熱や元気がないなどの初期症状から急速に進行する場合を見分けるのが一般人には困難なこと、子供は症状を訴えることが難しく周りの大人が判断しなければいけないことなどの課題があります。
#8000
#8000(子ども電話相談事業)を知っていますか?
保護者の方が、休日・夜間の子どもの症状にどのように対処したらよいのか、病院を受診した方がよいのかなど判断に迷った時に、小児科医師・看護師に電話で相談できるものです。

2004年に広島県からスタートし、現在は47都道府県に広がっています。
令和5年度の9月~11月の91日間に実態を分析したところ、期間内に272396件(約3000件/日)の相談があったそうです。
主訴としては発熱、嘔気・嘔吐、咳が多く、年齢としては1-2歳未満が最も多くなっています。


最も気になるのは、相談した後、どのようになったかです。

「119番を勧めた」が2.2%
「すぐに病院に行くように勧めた」が29.4%
「翌日に受診することを勧めた」が29.3%
となっていることから、約30%が、すぐの受診につながっています。
果たして、これは小児救急のリソースの節約になっているのでしょうか?
日本小児科医会 小児救急医療委員会 業務執行理事の渡部誠一先生の資料によると、「#8000がなければ55%の方が受診した」と答えていることから、深夜帯受診の抑制になっていると言えるでしょう。

4つの小児救急医療情報ツール
小児救急において、親御さんに提供されているツールは#8000だけではありません。
日本小児科医会のHPでは4つのツールを紹介しています。

こどもの救急(ONLINE-QQ)やこども救急ガイドブックでは、症状・現在の状態に応じてどれくらいの緊急度があるのかがわかるようになっており、非常に使いやすい印象でした。
![#8000(子ども医療電話相談事業)って知ってる?[小児科企画]](https://onedoctor.net/wp-content/uploads/2026/07/rectangle_large_type_2_f0d7f8bbadfc9b6b9a7277593980db9f-1200x670.png)